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改造してこそ本当の姿?元ショップ店員が教える外掛けフィルターの本当のメリットとデメリット

なにかと水槽にセットになる外掛けフィルター。

メーカーの利率がいいのかな?と邪推してしまいますが、実際扱いやすさはピカイチです。

しかし、魚が増えると水槽も増えるもの。それに付帯して外掛けフィルターも増えてしまう人も多いのではないでしょうか。

というわけで今回は外掛けフィルターにまつわるあれこれについて解説していきます。

 

 

 

 

 

外掛けフィルターとは

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photo by 写真AC


外掛けフィルターといっても名前からはいまいちなんのことやらですが、水槽のふちにひっかけるタイプのフィルター全般をさします。

代表的なものだとテトラのATシリーズや、GEXのらくらくフィルターシリーズでしょうか。

それぞれ各メーカーの発売する小~中型の水槽セットに良く付いてくるので、長くアクアリウムを楽しむと必ずひとつは持っているといっても過言ではない一般的なフィルターです。

うちも最大5個ありました。

 

 

 

 

 

外掛けフィルターのメリット

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なんといっても外掛けフィルターは管理の手軽さが最大の利点です。

扱いやすさだけでシェアを獲得しているフィルターといっても過言ではありません。

 

掃除が超楽!

実際にやる写真を載せようかとも思いましたが、それも必要ないほど簡単です。

ろ過材を引っ張り出して、新しいのを入れるだけ。

たまにモーターを洗う必要はありますが、あまりに汚くならなければそこまで細かく洗う必要もありません。

 

取り付けも超楽!

最近主流のものだと、水槽にひっかけて電源を入れるだけで動き出します。

一昔前のテトラOTシリーズだと水をあらかじめ入れなければならなかったりするので、進歩したものです。

ものによっては今でも水を入れてあげないといけないものがあるのでご注意を。

モーター部分が水の外にあるものはあらかじめ水を入れなければいけません。

 

エアレーション効果も

お魚の飼育では、水に空気を取り込むエアレーションの取り付けが推奨されます。

水を水面に落としてかきまわすため、外掛け式フィルターのエアレーション効果は結構高いです。

経験上、別途エアレーションは不要な程度の酸素は取り込んでくれています。

むしろ外掛けフィルターで酸欠になるような飼育方法には、匹数など何か別な問題がある気がします。

手軽に飼育すると言う趣旨であればこれも大きなメリットですよね。

 

 

外掛けフィルターのデメリット

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外掛けフィルターは、手軽さを除いてしまうとイマイチポイントが多いフィルターでもあります。

このため、初心者から中級者へ進化する過程で手放してしまう人も多いです。

 

ろ過能力がいまいち

残念なことに、肝心のろ過能力がいまいちです。

正確に言えば、ろ過能力はとても高いんです。

水を必ずフィルターに通してから水槽に戻す設計なので、ごみを逃しにくいです。

ただ、そのメリットにろ過材の能力が追いついていないんです。

ろ過材が小さすぎるので、すぐに目詰まりしてしまうということが頻繁に起きます。

結果的に、十分ろ過できないということになります。

このためろ過材を頻繁に交換する必要がありますが・・・。

 

ろ過材代が結構高い

外掛けフィルターのろ過材は、各社専用で設計して発売しています。

このためけっこう1枚が高くつきます。

たとえばAT-50~AT-75Wの専用ろ過材だと264円。

上手に使っても1ヶ月で1枚ないし2枚は必要になるのでけっこう良い値段です。

これがメーカーが外掛けフィルターをセットでつけたがる最大の(以下略

 

水槽の蓋が閉まらなくなる

上部フィルターはどうしても水槽のふちを占拠してしまうので、ぴったり蓋を閉めることができなくなります。

たいていは上部フィルターを取り付けるためのスペースが蓋に空いていますが、逃げる生体だとそこから逃げてしまいます。

 

水流で音が・・・

水面に滝のように水を落とす構造上、チョロチョロと音はしてしまいます。

個人的な意見ではありますがこれがどうしても嫌いで気になってしまいます。

上部フィルターのようにジョーっと大きい音がすれば気にならないので不思議なものです(こっちの台詞だ。

モーター音は、最近のものだと水中に設置するタイプが多いのでそこまで気にする必要はないですが、それでも音はするので気にする方は要注意。

 

 

 

 

外掛け式フィルターに適したお魚

外掛け式フィルターに適した魚は

  • 大きく汚さない
  • 小型水槽で飼育できる
  • 水流に弱くない

といった特徴が当てはまります。

 

具体的には

などですね。もちろんこのほかにもたくさん。

ベタのオスは?というと、オスはひれが大きい分水圧をもろに受けてしまい上手く泳げなくなってしまうので、あまりおすすめしません。

 

逆に向かない生体は小型のエビや、肉食魚などなど様々です。

特にスネークヘッド系は蓋が閉められないので絶対にNG。

 

 

 

外掛けフィルターのデメリットをなくす活用方法

さてこんなデメリットがあるから使わないほうがいいよというだけでは意味が無い。

というわけで、外掛けフィルターのデメリットをなくして快適に使うための知恵をご紹介します。

 

ストレーナースポンジをつける

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撮影:筆者

ストレーナースポンジとは、フィルターの給水口につける荒めのスポンジのことです。

安っぽいのに結構値が張りますが、これが効果テキメン。

ろ過材の交換頻度を驚くほど下げてくれます。

飼育方法にもよりますが、大体1.5~3倍程度にろ過材寿命を延ばしてくれます。

ストレーナースポンジ自体は丁寧に洗って繰り返し使えば半年以上もつので、コスト的にも気にするほどではありません。かじっちゃう魚とかは要注意ですが。

 

 

改造する

上級者が外掛け式フィルターを使用する場合、ほとんどが改造したものを使用します。

というのも、目詰まりするのが一番のデメリットなので、目詰まりしない使い方ができるようにするんです。

具体的に言うと、「目詰まりする=物理ろ過をしている」ということなので、「物理ろ過させず生物ろ過をする」ように改造するんです。

生物ろ過とは、餌の食べ残しやフンなど目に見えるごみではなく、そこから発生する目に見えない毒素を除去するろ過です。

バクテリアを増殖させるためのろ過材を入れることでこれが実現します。

方法としては簡単で、セパレーターを作って本来専用ろ過材を入れるところにリングろ過材を入れると言った具合です。

改造方法に関しては、うちに転がっているAT-50でそのうち実践しますのでおたのしみに。

 

 

 

小型水槽にはなかなかよいよ

というわけでまとめると、外掛け式フィルターは小型水槽では比較的おすすめのフィルターといえます。

というか、小型~中型水槽で飼育できる生体に向いているフィルターといえます。

エアレーションも兼ねるので、余計なブクブクを入れて水槽内を窮屈にすることが無いです。

これは改造しても同じで、中型水槽の生物ろ過強化にはぴったり。

改造方法は近々実践してご紹介しますので、今しばらくお待ちくださいねノシ

 

 

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