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ベタの繁殖準備!適切な繁殖環境を作る水槽の準備~水作り【ベタ繁殖記録その1】

ベタの繁殖にめどが立ったので、やっとこさ偉そうに語れるときがきました。笑

数年ブランクがあったので感覚を忘れていましたが、過去に得た経験を何とか手探りで取り戻しつつ産卵までこぎつけました。

 

というわけで記録第1段は繁殖水槽作りのお話。

昔プロのブリーダーさんに教えてもらったノウハウを生かして、魚にやさしく効率的な繁殖環境を作っていきましょう!

 

 

 

コンテナがおすすめよ!

さてさて、早速水槽を作っていくんですが、水槽は使いません。

 

理由はというと、

・人が魚のストレスになる

・高い

です。

 

人が見えると子食いの原因に

育児中のオスはめちゃくちゃ神経質です。

ほかの魚に稚魚が食べられてしまうなら自分が食べるの精神です。

これは人間に対しても同じで、悪意無く観察しても、ベタからすれば巨大な生き物が泳いでくるように見えるというわけ。

あまりほかの生き物を意識させるのはよろしくないんです。

ベタファームのおっちゃんも「ベタのプライバシーが」といって、積極的に水槽は見せてくれますがすぐに蓋します。

というわけで、透明な水槽はあまりよくない。

もちろん目隠しをすれば問題ありませんが、まったく見えなくなると状況を把握することもできなくなりますよね。

なので、半透明ぐらいがちょうどいいわけです。

 

値段が高い

これは個人的な理由ですが、水槽って結構高いですよね。

安いものでも1000円ぐらいなので、あえて目隠しつけたりなんなりする手間考えるとあえて選ぶ必要もないと。

もちろん目隠しすれば問題ないので、不透明のフィルムなど貼れば水槽でも問題なく使えます。

今回は累代して何ペアも繁殖させたいので、わざわざこのために水槽何個も買うのもちょっと。

あとは不要になったときに捨てにくいというデメリットもありますね。

 

 

というわけでコンテナを

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昆虫もやっている人ならおなじみなのが、このQ-BOX。

まんま工具入れたりするコンテナなんですが、昆虫のキープ・繁殖はもちろん、ベタの繁殖にもめっちゃいいです。

軽いし長持ちだし頑丈。ある程度子供が大きくなったら、重ねてキープもできるのでスペース的にも保温的にもGOODです。(水を入れる前提ではないのでちょっと不安ですが)

6個ぐらいほしかったんですが、残念ながら近くのショップで見当たらなかったので、仕事帰りに大きなホーマックまで行ってコンテナ買ってきました。

 

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設置後の写真ですみませんが、こんな感じのコンテナ。

300円弱で、奥行き30cm幅20cmぐらい。安いしちょうどいい!

蓋が別売りだったのであえて買いませんでしたが、蓋があることも重要です。追いかけられたメスが跳ね出してしまうことがありますからね。

今回はダイソーでプラスチックのシートを買ってきました。こんなんでも飛び出し防止には十分です。

 

今回はこのコンテナで繁殖水槽を作っていきます。

こういう生体用ではないコンテナを使うときは

・水漏れしないか

・離型剤が残っていないか

を重々チェックします。

まれに中が蒸れないよう通気用の穴が開いていたり、単純に不良品で極端に薄くなっている場所があることも。どちらも水漏れの原因になります。

離型剤は、コンテナを作るときに型からはがし易くするためのものです。すべてが毒というわけではありませんが、毒になりえるものもあるので、魚を入れる前に十分洗うようにしましょう。

 

 

まず意識すべきはメスの保護

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ベタの繁殖で、もっとも負担が大きいのはメスです。

というのも、繁殖のためにメスは攻撃されなければいけないという過酷な状況が続きます。

オスがメスのおなかをつついて繁殖を促すというわけ。

このためもしメスが乗り気でない場合、また、メスが産卵した後のことを考えてあげなければいけません。

ファームではこの部分はある程度妥協しています。

子供を生ませるということだけを考えればメスを追い込んだほうが効率はいいですからね。

でも個人の環境で1ヶ月に1ペアぐらいの繁殖させるなら、メスは大切にするべきです。

一度繁殖したメスはその後の繁殖がとてもスムーズに行くので、メスをはいて捨てるように扱うとその後効率が落ちてしまいます。

私は単純にかわいそうなので手厚くします。効率は三の次。

 

まずメスの保護を優先に考えて必要なものを考えましょう。

オスに追い回されたときに逃げ込めるセーフティゾーンが必要です。

いつもはウィローモスをわしゃわしゃに入れるんですが、なんか管理の悪いお店ばかりでしかも高かったので、スネークヘッド水槽で増えているマツモを失敬して、かるく結んで水草ゾーンを作りました。

 

あとは水槽のサイズも必要ですね。

狭いとすぐにボコボコにされて、繁殖する気になるまえに死んでしまいます。

今回のコンテナはおおよそ20cm×30cmですが、これぐらいが安全です。

 

 

基本的な設備

メスに手厚い環境を作ったら、次は基本的な設備を揃えていきます。

 

ヒーター

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残念ながらサーモスタットが壊れていたのでオートヒーターを入れましたが、理想的なのは温度をすこし高めに維持できるサーモスタット付きヒーターですね。

28度に固定するのが経験上一番いいです。

理由は卵の孵化率がいいのと、メスが傷ついたときに病気になりにくいから。

 

ヒーターは本来水を動かして使うものなので、ろ過を使えない環境だとうまく温めなかったり、温めすぎて上層と下層で温度が変わってしまうことも。

あまりに温度差があるようなら、ヒーターの近くでなるべく弱くエアレーションしてあげるようにしましょう。

 

 

泡巣の基礎

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泡巣は繁殖に欠かせないものなので、オスに十分に建設してもらう必要があります。

で、その泡巣はとてもばらけやすいので、なにか基礎があるといいんです。

たとえば「発泡スチロール板」「エアチューブ」「浮き草」などがあります。

これ今回の繁殖挑戦でわかったんですが、発泡スチロールがなにをおいても一番いいんですよね。

白いから泡巣に見えるのか、エアチューブと浮き草も入れても好んで発泡スチロール板に泡巣を作りました。

大きすぎると作らないので、手でOKマークを作ったときのわっかと同じぐらいの大きさで。かえってわかりにくいかな?直径7,8cmです。

 

スポンジフィルター

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まだ取り付けていませんが、繁殖させるならスポンジフィルターを用意しておきましょう。

稚魚が生まれた後に必要で、生後5日目ぐらいから必要になります。

稚魚はかなり大量に餌を食べる上に、栄養豊富で水を汚しやすい餌を与えるのでろ過が必須といっても過言ではありません。

 

様々なフィルターがありますが、スポンジフィルターがベスト。

稚魚を吸い込む可能性が限りなく低いことと、複数用意するならひとつのエアポンプでいくつも動かせるのでコスパがいいから。

水作さんのエアフィットスリムにベビーガードつけてもいいですね。

 

 

水深も重要

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あとは水深が重要なポイントになります。

ベタは泡巣に卵をくっつけていきますが、産み落とした後深すぎると卵を見失ってしまうので浅めがおすすめです。

水槽レベルなら深いからといってなにか悪いことがあるわけではないですが、多くのファームでも浅めにしているんですよね。というわけで私も浅めで作っています。

 

 

こんな感じで繁殖設備はOK!

こんな感じの設備で十分です。

熱帯魚を本格的に飼育したことがある方からすればさして難しいことはありませんよね。

とてもシンプルな設備です。シンプルイズベスト。

砂利入れようとか、水質調整でいろいろやろうというのは失敗の元です。

とりあえずこれでやってみて、問題が出たら追加していきましょう。

 

 

 

 

設備が整ったら水つくり!

設備が整ったら、水を作っていきましょう。

バクテリアサイクルを作っておきます。

これベタ飼いだと失念しやすいポイントですが、稚魚育成を考えればするにこしたことはありません。

うちは出来上がった水槽から水を採取して立ち上げを省いています。

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この子の水槽。この子がいいのか何なのかとてもいい状態の水が作れています。

 

立ち上がった水がなければ、先ほど作った繁殖水槽に、ベタのオスだけ入れましょう。

そもそも泡巣を作らせる必要があるので、オスは先に繁殖水槽に入れておく必要があります。

普通にベタを飼育して2週間もすれば水が出来上がるはずですが、心配ならバクテリア剤などを入れて環境を整えるのもいいですね。

稚魚の餌の元にもなるので、PSBなどを入れてあげるのもいいです。

 

このスタンバイの状態で、水作りとベタの泡巣つくりを平行して行っていきます。

 

 

というわけで

今回は繁殖環境をととのえるところまで。

簡単に見えて、意識するべきポイントがいくつかありましたね。

なんでもそうですが、途中式も考えて行うことが重要なんじゃないかなと思います。

 

とりあえず、環境はシンプルが一番。

もちろん、しっかりした水槽で飼育している場合はそこでの繁殖もOKですが、今回紹介したポイントをフィードバックするといいかなと思います。

 

次回はペアリング編。

ペアリングもなかなか奥深いですね・・・。今回かなり苦戦しました。

それではまた次回ノシ

 

 

 

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