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ふとした瞬間の事故防止に!適切な水槽台選びと水槽台の代わりになる代用品は?

そういえば生き物ばかりにスポットを当ててあまり用品に関して紹介していなかったので、今回は水槽台についてご紹介しようと思います。

 

原則は専用品を使うこと

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今回は代用品も含めてご紹介しますが、基本的には専用品を使うよう推奨します。

家具で代用すれば安いですし、サイズも自由ですが水槽を置くというのは家具としては少々特殊な使用方法なのでリスクが大きくなるのです。

 

水槽は予想外に重さがある

水が入っている水槽は重たくなりますが、予想以上に重さがあります。

水はもちろん砂利の重さも大きく、人が気軽に持てないような重さになります。

比較的小さな45cm水槽で約50kg、一般的な60cm水槽で80kg、90cm水槽で200kgを超えてきます。

90cm水槽ともなれば床の強度も問題になってきますね。

 

通常家具はここまで重たいものを置くことを想定していないので、天板がこの重さに耐えられません。

また、置いて天板が割れるようなことがなくとも、上に重たいものを置く前提で設計していなければ天板が重さでゆがみ、水槽に負担がかかって突然割れるというケースもあります。

また家具には「静止耐加重」「動耐加重」があり、設計によってはただ乗せてるだけなら絶えられても地震などでゆれたとたんに崩れてしまうということもあります。

通常の水槽台でも場合によっては地震で破損するリスクもある商品もあるので、大きい水槽にめいっぱい水を入れて使用するのであればある程度強度のある水槽台を使用する必要があります。

 

 

通常の家具は防水設計になっていない

水槽を置くということはある程度水換えなどで管理をする必要があるので、水濡れする可能性があるということです。

テーブルなどは通常使用の範疇でもある程度水に濡れてしまうことを前提に、水に強い木材にある程度耐水性のある加工を施して製品化されています。

ただしタンスなど通常水に濡れることのない家具に関しては想像以上に水に弱いです。

 

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これは僕が水槽の下に敷いていた木板ですが、見事に加水分解してしまっています。

ほこりだらけなのは無視してください。

最近家具によく用いられる木材のひとつに「MDF合板」があります。

MDF合板は一度木材を粉砕し、接着剤で固めることで強度を出しています。軽く加工がしやすいうえに安価なので最近よく用いられている木材です。

最近よく見るカラーボックスや、安いタンスなどによく使われています。

扱いやすいので僕も仕事でよく使いますが、残念なのが水に非常に弱いという点です。

素材の性質としてはほぼ紙と同じなので、水をよく吸いとたんに強度が落ちてしまうんです。

写真の状態は水を吸いすぎて膨らみ、木目シートを突き破って出てきてしまったんでしょう。

下はデスクなのでこの板が割れたとしてもさして問題はないのですが、もしこの素材が天板だとしたらおおごとですよね。

MDF以外でも防水加工がされていなければ破損しやすい木材は多いので、家具などで代用する場合はビニールシートを敷くなど配慮が必要になります。

 

 

 

 

 

 

水槽台の強度を見分けよう

筋交いの有無

出典:株式会社マルカン ニッソー事業部

ある程度高さのある水槽台の最重要ポイントともいえるのが筋交いの有無です。

筋交いは柱の補強のために入れる部材で、あなたの家のどこかにも使用されています。

筋交いが最も効果を発揮するのが地震のときで、揺れによって柱が倒れてしまうのを防ぐ効果があります。

水槽台は台の上に重い水槽を載せているため地震で潰れてしまうリスクがとても大きいので、筋交いの有無はとても大きな要素になります。

背面が板で囲われている場合は板自体が筋交いに近い効果を持つので、十分な強度の板が貼られていれば筋交いがなくても心配ありません。

 

 

接地面の広さ

これは強度というよりバランスの問題ですが、最近はデザイン性を重視して接地面の狭い水槽台がよく見られます。

無論揺れがあったときにバランスが崩れやすいのでリスクは大きくなります。

そして床がクッションフロアやカーペットなどの場合も接地面が狭いほど荷重がかかりやすく、沈み込んでバランスが崩れやすくなってしまいます。

個人的には見た目がいいのですらっとした水槽台は好きなのですが、大きい地震を経験した今はちょっと買う気にはなれません。

 

 

金属製と木製

それぞれ強度を出しやすい太さや厚さ、形状が違うので単純にどちらが強いかといわれれば難しいところで、一概にどちらがいいとはいえません。

製品になっている以上素材がどうであれ基本的な耐加重などは考えられていると思うので、問題になるのが万が一壊れる場合の違いです。

金属製のラックはかなり頑張り屋さんで、ぼろぼろになりながらも壊れるまで結構耐えてくれます。

逆に言えば壊れるときは突然で、朽ちたところや溶接部分からグシャッと行きます。

一方木製だとは重さに耐えられなくなってくるとだんだんゆがんできます。そして限界に達して破断するという壊れ方です。

つまりはヤバくなってきたときにわかりやすいわけです。

もちろん突発的な衝撃が加わるとどちらも一発で壊れてしまいますし、水槽台にもある程度気を使っていればどちらも劣化せずに長く使えますが、長期使用を考えているなら個人的には木製のほうがいいかなと思います。いかんせんずぼらなので。

 

 

 

 

代用できる家具と向かない家具は?

具体的にどういった家具が代用できるか書いていきますが、もちろん商品によって強度がまったく変わります。

あくまで商品特性的に向いているだけなので、使用したい商品が向いているかどうかは耐加重や素材などを必ず細かく確認し、少しでも向いていないものならば使用しないようにしてください。

 

メタルラック

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収納力が高く最近人気のメタルラックはショップなどでも使われているシーンを見ますが、個人的にはおすすめしません。

まず理由のひとつに設置面がやわらかいことが上げられます。

メタルラックの設置面はワイヤーなので、重たい水槽が乗るとゆがんでしまい、水槽に負担がかかって割れにつながります。

次に、メタルラックの天板はプラスチックパーツでかしめる構造になっているだけなので、保持力がとても低いです。

筋交いもなく、柱も天板が保持するだけで立っている構造なので強度が十分とはいえません。

メタルラックの静止耐荷重は非常に高いですが、地震が来たときのリスクはとても高いです。

実は我が家でメタルラックを使っていた時期もありますが、それはガラス水槽を置くためではなくベタ繁殖用のコンテナを置くためです。

プラスチックで割れる心配の少ないコンテナであれば置いておくだけで割れるリスクは少ないですが、やはり地震のときに倒れるリスクは避けられないので現在はテレビ台代わりになっています。

 

 

学習机

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入学祝の定番でもある学習机は家具の中では水槽台に使える可能性が高いです。

学習机の多くは子供が無理な使い方をしても耐えられるよう、必要以上に強い木材を使用し十分な補強も入っています。

45cm水槽程度であれば問題なく置けるでしょう。

ただし頑丈なのは静止耐荷重だけなので、動耐荷重に関しては設計によるとしかいえません。

先述したように地震が起きたときの強度は筋交いの有無などに左右されます。

ざっと見たところ2万円程度のものだとこころもとない印象を持ちます。

ちなみに僕の学習机はもう二十数年ものですが、60cmLowタイプの水槽を乗せて胆振東部地震(震度5強)を体験しましたが問題ありませんでした。

 

 

テレビ台

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我が家で水槽台替わりにしているのがテレビ台です。

テレビ台も物によってしまうんですが、これに関してはひとつの選び方があります。

今でこそ薄型で比較的軽い液晶テレビが主流でしたが、かつてはブラウン管テレビが主流でしたよね。

ブラウン管テレビは非常に重いので、それを置けるテレビ台もかなり頑丈なつくりになっています。

ほかの家具と違い重いものを乗せておく前提なので動耐荷重も考えられた設計になっています。

しかもブラウン管テレビを置くような奥行きのあるテレビ台はいまは人気がないので中古で安く手に入ります。

ただしこれもひとつ問題があって、基本的に防水処理はされていないので、メンテナンスなどで水が落ちるとたちまち劣化してしまうということ。

もし使うなら水濡れには十分注意し、頑丈なつくりになっているものを選びましょう。

 

 

衣装タンス

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タンスは水槽台に使用するべきでない家具です。

高さのあるものはバランスを崩しやすいので除外するとして、背の低いものも適しません。

まずは上に物を載せる設計になっていないので、天板がとてももろいということ。

ものによってはベニヤで組んだような天板もあるので、水を入れたとたんに陥没する可能性すらあります。

最初に紹介したMDF合板を使用している可能性が高いということもリスクです。

水を吸うとどんどん深く浸透し、腐ったり折れたりしてしまいます。

これも高級なタンスであれば頑丈なつくりになっているので使用できる場合もなくはないですが、なにかあって中に入っている服が傷むと大変なので推奨しません。

ちなみに靴箱も同じ理由でおすすめしません。

 

 

 

とりあえず専用品を使いましょう

なんやかんや言いましたが、絶対安心なのは水槽台です。

通常使用の範疇であれば簡単に壊れないようになっていますし、使い勝手もいいでしょう。

ただものによって強度に違いはあるので、ぬかりなく選ぶといいですね。

家具で代用も僕もやっていますし悪いとはいいませんが、水が入っている重量物を置いているだけあって事故になるとおおごとです。

帰ったら床が水浸しでフローリング貼りなおしなんてことになったら水槽台をけちるどころじゃありません。

水がしみ落ちて賃貸で下に誰か住んでいたらと思うだけでぞっとします。

水槽台にしろ代用品にしろ十分な強度のものを選び、もしものことまで考えて安心できるものを使ってくださいね。

 

 

 

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