【DIY】1.4Lの超小型オーバーフロー水槽自作してみましたよ【作り方】
またもスネークヘッドの水槽がちょっとこぼれたぐらい。なにより。
- 超小型オーバーフロー水槽自作していくよ!
- 自作に当たっての注意点
- 今回自作するオーバーフロー水槽
- ①簡単に設計図を作ろう
- ②コード用に溝を切る
- ③濾過槽に仕切りを作る
- ④配管用の穴を開ける
- ⑤排水パイプを通す
- ⑥給水パイプを作る
- ⑦水流の調整
- ⑧完成!!!!
というわけで
超小型オーバーフロー水槽自作していくよ!
前にも実は作ったことがあったんですが、そのときはエアリフト式。
やっぱり流量の問題でろ過能力が低かったので、今回はモーター式で作ってみようという作戦です。
必要かといわれれば必要ないんですが、暇だったもので・・・笑
オーバーフロー水槽とは
オーバーフロー水槽とは、水槽の水をあふれさせる形で、水槽の下部にあるろ過槽に水を落とすろ過方式です。
適当ですがこんな感じ。
メリットとしては、
- ろ過材が多い
- 水量を増やせる
といったところでしょうか。
こういったメリットが生きる海水水槽で好まれるろ過方式ですね。
自作に当たっての注意点
いわずもがな水漏れは注意したいところですが、それ以外にも注意しなければいけないポイントがいくつか。
ろ過効率を考える
濾過槽も自作する形になるので、ろ過効率を考えなければいけません。
水がろ過材を十分に通ってくれるようにすると言うことですね。
ろ過ボックスの形状を考えないと、水がろ過材をスルーして水槽に戻ってしまいます。
接着剤の毒性に注意
水槽を加工するに当たって接着剤が必須ですが、接着剤は溶剤が揮発したり化学反応で固着するので、そういった成分が生体に悪影響を与えないようにしなければなりません。
水の流れ方
濾過槽に落とした水はモーターで水槽に戻しますが、結構パワーのあるモーターを使うので結構強い水流が発生します。
水の流れ方が悪いと、生体に負担がかかって死んでしまいます。
モーターの水量はもちろんですが、水の流し方も重要です。
詰まったときの保険も考える
オーバーフローは、配管が詰まると水槽から水漏れします。
濾過槽から汲み上げられるだけもれてしまうと結構な量なので、家具や配線に被害が及ぶリスクも少なくありません。
万が一のことも考えて設計しましょう。
今回はこぼれてもなんとかなるレベルの水量なので設計では考えていません。
下に水受けを置いて使用します。
今回自作するオーバーフロー水槽
ベースとなる材料はこちら。
ダイソーのクリアケースと、半透明のケースです。
クリアケースが水槽側で、半透明が濾過槽になります。
クリアのほうは残念ながら廃盤だそうで、現在手に入りません。これは過去にまとめ買いしていたものです。
モーターはこちらから流用します。
みんな大好き水作さんのスペースパワーフィット。
元々亀の水槽についていましたが、28cmのカメにはこれでは非力なのでジャンク箱に入っていました。
ちょっとこのサイズの水槽では強すぎるので、水量の調整も考えなければいけません。
水量は1つ700ml程度なので、合わせて1.4L、擦り切りで入れるわけではないので実際には1L程度でしょうか。
加工がしやすく失敗したときのリスクも少ないので、自作用の素材としてはベストですね。
①簡単に設計図を作ろう
モーターをベースに配管や濾過槽の配置を考えてみます。
スペースパワーフィットの設計に合わせないといけないので、予想より面倒になってしまいました。
上から見た濾過槽の配置。右上の部分がモーターヘッドです。
仕切りがT字になるので加工は面倒になりますが、ろ過面積を広く取るためにこの配置に。
配管は、排水パイプの中から給水パイプを出す形にして、穴を1つで済ませます。
薄いプラスチックなので2つ穴を空けると割れる可能性があがるからです。
超ざっくりですが、実際進める中で最善を探るためと言い訳しておきます。
では早速加工にはいっていきましょう!
②コード用に溝を切る
モーターの電源コードを逃がすために、濾過槽部分の一部に溝を切ります。
ここは深すぎなければどう削ってもぜんぜんOK。
あとはコードの曲がりに無理の無いように。下手するとコードの抵抗で水槽部分がひっくりかえります。
③濾過槽に仕切りを作る
モーターの給水口と飼育水が戻ってくる部分に合わせてろ過材を配置します。
加工のしやすさを考えてプラダンで仕切りを作ります。
廃盤のものの寸法を書いても仕方ないので、いきなり完成図どん。
ホットボンドの扱いがどへたなので接着面があまり美しくないですが、強度はばっちりです。
接着面はしっかりふきとって、軽く傷をつけておくと接着が強くなります。
ポイントを挙げるとすれば、ろ過材に水が通って隣の部屋に行くようにすることでしょうか。
仕切り板にあける穴の位置をなるべく低くすることで、水がろ過材を通過してから隣の部屋へ行くようになります。
④配管用の穴を開ける
水槽側の底に、配管を通すための穴を開けます。
ぴったり開けるのが理想ですが、若干大きめでも問題はありません。
まず開けたい場所に印をつけて、真ん中に小さい穴を。
それを削るようにして徐々に広げていきます。
強度が十分なら自在錐やホールソーでもOK。
いい感じですね。
⑤排水パイプを通す
まずは外側になる排水パイプを通します。ここから増えた分の水が落ちていく仕組み。
今回は20mmのアクリルパイプを使用します。
穴のサイズはいい感じですね。
1mmぐらい余裕があります。
配水管の長さは、水槽側は水位に合わせて。高すぎると詰まったときにすぐあふれてしまいます。表面張力もあるので6~7割ぐらいの高さが安全ですかね。
下はなるべく長いほうがいいです。短いとバシャバシャ水が戻って、場合によっては隙間から外に飛び散ってしまうから。
で、取り付け方法ですがパイプを水槽の底に接着するだけでは弱いですし、底が割れてしまう可能性もあります。
このため、簡単に言えば接着面を増やしてあげる必要があるんですね。
こんな感じに。
塩ビパイプなんかを使った本格的なオーバーフロー水槽ならバブルソケットつかったり、無ければインクリーザーやフランジなんかをうまいこと使ってガラスに負担をかけないようにするんですが、このサイズのパイプにはそんなものなく。
そこでビニールテープで同じ効果を持つようにしました。
ビニールテープだと、厚すぎると逆にやわらかくなってしまうので、2mmぐらい肉まししました。
これによって底にひっかかりができるので、接着面が広くなり、ガラス面(アクリル面)に負担もかからなくなります。
で、ビニールテープだと粘着剤部分の溶剤が気になるので、水に触れないよう下側に引っ掛かりが来るよう接着しました。
机が汚いことを除けば順調ですね。
⑥給水パイプを作る
次に、この排水パイプの中を通す給水パイプを造ります。
ここが今回一番難儀しました。
使用するのは、10mmのアクリルパイプです。
スペースパワーフィットの排水口にぴったり。
ここ水圧がかかって接着などが難しいので、今回は加工の必要なくて助かりました。
で、これ上を向いていると水が天井に向かって噴射されてしまうので曲げる必要があります。
もちろんこのサイズのエルボーなんかはそう簡単に見つからないので自作です。
理論的には、パイプが潰れないように中に何かを入れて熱を加えて曲げればOKだったはずなんですが…。
最初の一本は、中に入れた砂チューブ(潰れ防止のための砂を入れたエアチューブ)が熱で溶けてパイプは潰れてしまうわエアチューブが熱で溶けて取り出せなくなるわでてんやわんや。
この後も2本だめにしました。
いろいろ調べた結果、パイプに直接砂を入れて密閉し、なるべく緩やかに曲がるようなにか丸いものにあてがって曲げると良いとのこと。
参考URL
加熱も直火だとススがついたり、熱しすぎて解けてしまうので「ヤカンの蒸気」がいいとのこと。目からうろこ。
で、早速パイプに直接砂を入れて、熱したパイプを一味唐辛子の瓶に押し付けてみると
なんということでしょう。
参考にしたブログと同じく、中に入れた砂に押し付けられてつぶつぶ感は出てしまいましたが、でも十分な仕上がりです。
歯医者の口ゆすぐ水でてくるところみたいですが、それはよしとしましょう。これ以上求めて失敗したら困る。
⑦水流の調整
先に述べたとおりスペースパワーフィットは水流が強い。
なんらかの方法で水流を調整しなければいけません。
いろいろ方法は考えましたが、もっともシンプルな方法でいきましょう。
それは給水パイプに穴を開けること。
濾過槽側で穴を開ければ、水槽側の水流が弱まるという寸法です。
排水管の中を通していなければ水槽側で複数穴を開けられたので、ちょっと設計ミスです。
で、水流をチェックしながら給水パイプに穴を開けていきました。
排水パイプの中になる部分に穴を開けることで、水の飛び散りも防止できますね。
1cmくらいの穴をあけてみました。もしなにか不具合があれば給水パイプを作り直すことになりますね・・・。
ひとまずテストではまったく問題なし。
⑧完成!!!!
最後に水とろ過材を入れて、お風呂など水漏れしても安心なところで動作確認して完成です!
水槽はこんな感じにしてみました。
濾過槽側はなにか貼ったほうが見栄えがいいですね。今度カッティングシートかなにか買ってきます。
2019年3月8日追記
貼りました。
水槽にいるのはアベニーさんです。今回の水槽のために買って来ました。
セールだった割にとても状態がいい固体ですし、この様子から見て水流もこのぐらいでOKですね。
総作業時間は4時間ぐらいでしょうか。うち1時間はパイプの曲げに・・・。
この手の水槽はなんだかんだ4つ目なのでもうなれたものです。
細かい部分はよしとして、機能的には十分。2日目ですが水漏れなどもありません。
残念ながらこの規格のケースがもうないのですが、構造自体は同じで作れます。
ヒーターの問題などがあるので飼育できる生体は限られますが、趣向自体は面白い水槽なので、DIYに覚えのある方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
水漏れには十分ご注意を。突然漏れて来ることもあります。
仕上げは十分確認して自己責任でお願いしますね。