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怖い顔して愛嬌抜群!プロが教える雷魚・スネークヘッドの飼育方法とおすすめ5種

最近ベタのお話ばかりだったので、今回はちょっと趣向を変えて肉食魚のお話。

私がベタの次に愛する魚というと、いろいろいて結構迷ってしまうんですが、悩むうちのひとつがスネークヘッドです。

日本だと雷魚の名で知られるスネークヘッドですが、実は見た目の割りに愛嬌抜群で、なついているような錯覚すら覚えます。

これまでスネークヘッド類は全部で6種類飼育してきましたが、どれもかわいくて本当におすすめな子ばかり。

 

というわけで今回は、雷魚スネークヘッドの飼育方法と、おすすめのスネークヘッドをご紹介します。

 

 

 

スネークヘッドとは?

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スネークヘッドは、中型~大型の肉食魚の総称です。

タイワンドジョウ属のお魚たちですね。

日本では雷魚の名で知られていて、釣りだとゲームフィッシュとして扱われていますね。

 

代表的なものだと

・コウタイ

・カルムチー

タイワンドジョウ

・レインボースネークヘッド 

・チャンナプルクラ

ドワーフスネークヘッド

・バンカスネークヘッド

 ・インディアンスネークヘッド

・アフリカンブロッヂドスネークヘッド

あたりでしょうか。

 

種類によって、十数センチから1m程度まで、成魚のサイズは様々です。

 

共通するのはすべてフィッシュイーターで、流れの緩やかな小川や、沼地に生息するということ。

 

閉鎖的な沼などに生息し、空気呼吸できるので水質変化に強く、飼育は比較的容易です。

 

寿命が長いものもおおく、10年以上になることもあります。

 

原生地の環境悪化や乱獲により個体数が減り、近年流通数が減っています。

 

以上のような点を踏まえて、飼育環境を考えてみましょう!

 

 

雷魚スネークヘッドの水槽作り

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前述したとおり、スネークヘッドは大型種もいます。

基本的な飼育方法は同じですが、大型ならではの問題もあります。

種類によって変わるので、それを踏まえて考えてみましょう。

 

スネークヘッド雷魚に適した水槽

スネークヘッドはあまりギュンギュン泳ぐタイプの魚ではありません。

どちらかといえばグイグイ泳ぐといったイメージ。

このためそこまで大きな水槽は必要ありませんが、いくつかポイントがあります。

 

あらかじめ大き目の水槽を用意しよう

スネークヘッドの成長速度はとても速く、稚魚だと1週間で倍程度に成長する種類もいます。

このため、まだ小さいからと甘く見て小さい水槽にしてしまうと、すぐに買い換える必要が出てくるだけでなく、成長に問題が出ることもあります。

スネークヘッドは筋肉質で、比較的からだの硬い魚なので、狭い水槽だとうまく旋回できません。

つまり狭い水槽だと無理が出て、飛び出しや背曲がりなどの問題に繋がります。

このため、魚のフルサイズから考えて、幅は3倍以上、奥行きは2倍以上あるのが望ましいです。

たとえば成魚の全長20cm弱のレインボースネークヘッドであれば、幅60cm、奥行き40cmの水槽が適しています。

 

 

水量が十分な水槽を用意しよう

スネークヘッドはすべてフィッシュイーター、つまり肉食魚です。

肉食魚はスネークヘッドに限らず、水を汚す餌を与えます。

場合によっては生きた魚を与える場合もありますね。

水量が十分でないと、水質悪化が激しく、スネークヘッドといえど病気になることもあります。

小さいうちはとくに病気になりやすいので、できれば大きい水槽で飼育し、水量に余裕を持たせておくといいでしょう。

逆に大きくなれば本当に丈夫な魚なので、小さいうち特に注意して成長させればその後はほぼメンテナンスフリーになります。

 

蓋を取り付けられる水槽が必須

スネークヘッドはよくライズする魚なので、とくに小さいうちは落下事故が多いです。

活発な性格の子だと、夜中に常夜灯の電気に向かってジャンプして、蓋をバチコン叩いて驚かせてくることもあります。

このため蓋は常に閉めておく必要があります。

このため、上部が斜めにカットされていて蓋が取り付けられない水槽は避けたほうがいいでしょう。

小さいうちは隙間から飛び出してしまうこともあるので、アクリル板や塩ビ板、プラ段などをカットし、ぴったり閉められる蓋を自作するのもおすすめです。

 

 

スネークヘッドにおすすめのフィルター

スネークヘッドに限らず、肉食魚はけっこう迫力のあるフンをします。

つまり物理ろ過が重要で、定期的に掃除するためメンテナンスしやすいフィルターがベストです。

この条件を満たすのは上部フィルターで、多くの飼い主が上部フィルターを愛用していますね。

我が家も上部フィルターを使用しています。

 

 

スネークヘッドのヒーター

スネークヘッドは、種類によってはヒーターが必要です。

というより、ほとんどの種類でヒーターが必要になります。

必要ないのはコウタイ、タイワンドジョウカムルチーですが、これらも水温変化が激しいと体力を消耗し病気の原因になるので、できればつけたほうがいいです。

 

基本的には26度設定のヒーターで問題ありません。

もし、はやく大きくしたいといった場合には、代謝を活発にするため28度程度にしてもOKです。

コウタイ、タイワンドジョウカムルチーに関しては、めだか用金魚用ヒーターにあるような18度設定のヒーターでも大丈夫です。

 

 

 

スネークヘッド雷魚の水槽レイアウト

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スネークヘッド雷魚の生息環境を考えるとレイアウトはあまり必要ないですが、種類によっては入れてあげるととても喜ぶ場合があります。

 

底砂はないほうがいい

底砂は、管理面を考えるとないほうがいいです。

我が家ではベアタンク気味にしています。ちょっとだけ砂利入れています。

 

ただし、ドワーフスネークヘッドなど一部では、入れてあげたほうがベストです。

彼らは砂利にもぐるのが好きなので、もぐれる深さ、もぐれるやわらかさの砂利を入れてあげるといいですね。

なるべく細かい砂がおすすめです。ソイルは避けたほうがいいですね。泥が舞いフィルターが詰まってしまいます。

大型種ももぐるんですが、大型のスネークヘッドがもぐる深さの底砂を入れるのは困難です。

 

 

水草は懲りすぎないように

スネークヘッドはとても水草に映える色をしています。

入れても悪影響は無いですし、入れてあげるとあえて水草にもぐりこむような姿を見せてくれるので愛らしいのですが、懲りすぎ注意です。

というのも、先述したとおり底砂にもぐりたがるので、しっかりレイアウトするような水槽には不向きです。

全部抜かれてしまいます。

 

たとえば流木に活着させるなど、工夫して入れてあげるといいですね。

また、浮き草などを多めに入れてあげるのもおすすめです。

 

 

流木がおすすめ

スネークヘッドの水槽のレイアウトは、なにをおいても流木がおすすめです。

見た目的にいいだけでなく、流木からタンニンが染み出してブラックウォーターを作ってくれるからです。

スネークヘッドのほとんどの種類がブラックウォーターを好みます。

 

また隠れ家としてもベストで、したにもぐる姿や、溝に体をはめ込んで眠る姿も見られます。

 

 

スネークヘッド雷魚の飼育管理

丈夫な魚なので、飼育管理もあまりむずかしくかんがえなくてOKです。

ほとんどセオリーどおりです。

 

 

スネークヘッド雷魚の餌の種類

スネークヘッドはフィッシュイーターなので、肉食魚用の餌を食べます。

たいてい人工飼料に慣れているので、肉食魚用の人工飼料を与えれば問題ありません。

主なものは

・ひかりクレストキャット

・ひかりクレストカーニバル

でしょうか。

水面をよく泳ぐ個体にはカーニバルを、底面を泳ぐ子はキャットをという選び方で問題ありません。

 

もしこれらを食べないようなら冷凍赤虫を与えましょう。

冷凍赤虫だけでは栄養が偏るので、できれば生きたメダカを与えるのが理想的です。

生きた魚は入れただけ食べてしまうのであげすぎ要注意。

 

 

フィルター・底面の掃除

フィルターの掃除ですが、肉食魚だと物理ろ過がかなり負担が大きいので、こまめに洗ってあげるといいでしょう。

 

あとはフィルターがすいきれなかった泥状の汚れが水槽の底に溜まるので、それも定期的に吸い出してあげます。

それによって減った水を足すぐらいの水かえで十分です。

むしろ水はぴかぴかの状態にしたほうが体調を崩しやすいです。

 

 

スネークヘッドは丈夫なので、やることといえばこれぐらいです。

スラッジ(泥)が水槽内に沢山あると、爆発的にスネールが増えます。

我が家ではアベニーなどフグの餌になるのでほっといてますが、景観を乱すので気になる方はスラッジのたまりだけ十分にご注意を。

スラッジを除去すれば徐々に減っていきます。

 

 

スネークヘッド雷魚の飼育についてもう少し掘り下げてみよう

というわけで、基本的な飼育方法は非常に簡単です。

ここからは、スネークヘッドの飼育方法についてもう少し掘り下げてみましょう。

 

 

スネークヘッドの混泳は困難

スネークヘッドは基本的に単独飼育推奨です。

同種同士はもちろん、ほかの魚との混泳もおすすめしません。

一部同種同士で混泳できるといわれる種類も、経験上けんかしてしまうことも少なくありません。

ポリプテルスセネガルスと混泳させたい人が多いようですが、基本的にはやめておいたほうがいいでしょう。

口に入る細長い魚は、飲み込めなくても食いつかれてしまいます。

 

可能なのはプレコなど、あまり視界に入らない種類の魚ですね。

我が家でもプレコだけ成功しました。

 

あとは過密飼育にすれば様々な魚と混泳できなくもないですが、成功するとは限らない上に管理しにくいですし、スネークヘッドのなつく姿が見られなくなるのでおすすめはしません。

 

 

スネークヘッドの繁殖も至難の業

同種同士の今栄も困難ということは、繁殖も難しいです。

そもそもオスメスの区別が付きにくい種類が多いので、ペアリングも困難です。

まれに成功したという事例がありますが、あえてやるのはおすすめしません。

いつか完璧な環境が作れたら挑戦してみようと思います。

 

 

スネークヘッドがなりやすい病気

基本的にめちゃくちゃ丈夫な種類なので、相当劣悪な環境でなければ病気になりません。

我が家のレインボーは8年目のおそらくおばあちゃんですが、病気は一度もありません。

 

お店でまれに見かけたのは白点と水カビぐらいです。

もし白点になったら、メチレンブルーか塩浴で。

水カビになたら、水カビをピンセットで取り除いてあげて、塩欲でOKです。

 

 

スネークヘッドの色飛びの対処法

まさにうちのレインボーもそうなんですが、スネークヘッドは色が薄くなってしまうことがあります。

うちの子はほぼ加齢によるもので、もう戻らないと思います。

まだ若い固体が色飛びしてしまったら、様々な対処法があります。

 

まずは水質を改善してあげること。

早い話がリセットですね。

ブラックウォーターぐらいは作ってあげたほうがいいので、安い流木か、ピートモスを煮出して作ってあげましょう。

 

あとは砂利の問題。

ベアタンクで砂利を敷いていない場合、ライトの照り返しで底が明るくなるので擬態のように白くなってしまうことがあります。

底砂を入れてあげるか、濃いブラックウォーターで対処しましょう。

ブラックウォーターの場合はpHを落とし過ぎないよう要注意。

うちは色飛び防止のために半分だけ砂利を敷いています。

 

次に餌の改善

一部の餌は色揚げ成分が入っていません。とくに赤虫ですね。

そういった餌をあげている場合は、おやつとしてクリルなどを与えてあげましょう

 

最後にフレアリングです。

これベタの飼育のセオリーですが、色が飛んでしまった場合は、敵が現れることで興奮して戻ることがあります。

これは活き餌をあげたときも同じなので、メダカや子赤などを与えるか、鏡を見せて敵を意識させてあげるといいでしょう。

結構賢いのか鏡に反応しない子もいます。

 

 

 

 おすすめのスネークヘッド雷魚トップ5

せっかく様々な種類を飼育してきたので、おすすめな種類をランキング化してみます。

 

5位:カムルチー

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川辺をサイクリングしていたとき、氾濫した川から流されて浅い水溜りに横たわっていた固体です。

川の水を採取し、給水用のボトルに入れて連れ帰りました。

打ち上げられていたので大きな擦れ傷があり、持ち帰った後に水カビになりましたが簡単な治療ですぐになおるところが生命力を感じますね。

すごく警戒心が強かったですが、しばらくするとなれてグイグイ泳ぎ回る姿が楽しめました。

屋内ならヒーターも必要なく、非常に飼いやすい種類です。

ただし巨大になるので要注意。飼育下でも50cm前後になるので覚悟が必要です。

 

 

4位:アーモンドスネークヘッド

中型のスネークヘッドですね。

飼育下では30cm程度で止まる事が多く、比較的飼育しやすい種類です。

体色が変わりやすく、土のような色になったり、まだらになったりと見飽きません。

ひとつ残念なのが、わりと臆病な種類なのであまり人になれることが無く、鑑賞目的と考えると面白みにかける個体が多いということ。

あまりおすすめはしませんが、基本的に隠れているので比較的混泳の成功例も多い種類です。

 

3位:ドワーフスネークヘッド

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小さくて見づらいですが、これドワーフスネークヘッドベンガルオレンジです。

アクバスでみつけて、混泳できるの一言で購入に踏み切りましたが、残念ながら失敗して一匹は里子に出しました。今も元気だそう。

数が減って価格が上がり気味なスネークヘッドですが、ドワーフは比較的安価ですね。

また40cm水槽でも生涯飼育可能なので、大きい水槽が置けないというかたにもおすすめ

写真の画像は50cm水槽です。

 

2位:コウタイ

これまだ手を出していないんですが、すごく飼いたい種類です。

友人が90cm水槽で飼育していて、すごく綺麗な体色で毎度見とれてしまいます。

星をちりばめたようなスポットがとても印象的ですね。

飼育下でも30cm以上になり、けっこう活発に泳ぐ種類なので90cm以上の水槽がおすすめです。

 

1位:レインボースネークヘッド

飼育魚のスネークヘッドとしては代表格ですね。

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わがやのレインボーの若かりしころです。

なんやかんやもう一番の古株ですね。買ったときもうフルサイズだったので、少なくとも9歳以上になると思います。

性質としては、基本は穏やかで餌や敵を見ると獰猛になります。

今17cmちょっとなので、比較的小型種になりますね。

比較的中層を好んで泳いでいるので、見やすいですしよくなつくのではまって飼ってもうこれが3匹目です。 

かなり丈夫ですし、はじめての肉食魚にもおすすめです。

最近はなかなか流通せず、ちょっと希少になってきているかもしれません。 

 

 

 

 

というわけで

今回はちょっと趣向を変えて肉食魚スネークヘッドのお話でした。

ほんとに好きな魚で、お店の水槽一面スネークヘッドにしておこられたのもいい思い出です。

丈夫で飼い易く、よく人に慣れるので初心者も環境が整えられるならおすすめの魚です。

数を減らしているという話もよく聞くので、大切に飼育して長生きさせてあげてくださいね。

 

 

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